人は睡眠と覚醒を「二十五時間」の周期で繰り返すことがわかっています。

人間の体内には外からの情報がなくても約一日周期のリズムを刻む仕組みが

備わっています。これを「体内時計」とよんでいます。なぜ１時間ずれているかは

いまだ判明していませんが放っておくとどんどんずれていきます。ですから毎日修正

しなければなりません。これに必要なのが光です。朝になって太陽の光を浴びることで

一時間のズレが修正されます。また毎朝同じ時間に起床する、顔を洗う、朝食を

食べるといった生活習慣も、体内時計を修正するのに役立っています。実は今、この

時差の修正がうまくできない不眠症の一種「概日リズム性睡眠障害」と呼ばれる症状

に悩む人が多くなっています。これは、社会生活が24時間化し、特に都会は

不眠不休で、街の明かりは消えることなく、昼夜の区別があいまいになってしまった

ことなどが原因として考えられます。